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小中一貫教育推進

入力日 2018-05-14 閲覧 4540
タイトル 平成19年度~28年度の小中一貫教育の取組、成果と課題
内容

義務教育学校の充実に関する基本方針(平成29年4月策定)解説④

(1)取組

 一体型校舎建築、学校教育目標・キャリア教育目標・学校評価の統一、ブロック別目指す子ども像の設定、教職員合同校内研究、学校運営機構の統合、一貫カリキュラムの作成、相互乗り入れ授業、合同授業、交流授業、小学部の一部教科担任制、地区児童生徒会、合同学校行事、小学部教職員(希望者)の部活副顧問就任、特別支援教育交流、小学部の中間・期末テスト実施、5・6年生の中学部文化発表会・中体連激励会等中学部行事参加、中学生の小学部運動会参加、ブロック朝会・集会、生活のきまり等のすり合わせ、入学式・進級式の合同開催、ノーチャイム、委員会活動組織の精選、二学期制等、前期課程(小学部)の教育、後期課程(中学部)の教育をベースに少しずつ合同実践を行ってきました。また、大町ひじり学園推進委員会(※発足当時の名称「大町町小中一貫校推進委員会」)を組織して、小学部・中学部の管理職等と教育委員会事務局職員が毎月、小中一貫教育について協議したり、共通理解を図ったりしてきました。その開催数は10年間で100回を越えます。

 しかし一方で、教育課程の6・3制をベースとした4・3・2のブロック制をとりながら、ブロック別の活動や小中交流実践等は、まだまだ少ない状況にあります。

 

(2)児童生徒アンケート・教職員の学校評価

 平成28年11月に4・6・7・9年生対象に行った小中一貫教育アンケートでは、6年生で87%、9年生で73%が、その良さを感じています。特に6年生は、中学部行事に参加したり、中学部教員の乗り入れ授業が積み重ねられたりする中で、中学部の生活への不安が解消されていることが分かりました。

 一方、4年生の41%、7年生の48%が、小中一貫教育の良さを感じていません。これは、ブロックリーダーとして活躍の場が少なかったことやブロック別の目指す児童生徒像はあるものの、ブロックでの活動が朝会・集会の実践にとどまっていることが影響しているものと思われます。

 また、平成28年度在籍の教職員の学校評価アンケートでは、4人に1人が小中一貫教育の良さを感じていないことが分かっています。学校運営組織は合同で形成されているものの、実際には、これまで同様、別々に教職員が集まって職員会議や話し合いが持たれていることが多く、実際の教育実践や活動も別々の取組になることが多い傾向にありました。長い間の6・3制の義務教育制度や教員免許制度の影響もあり、教職員に「小学校の教職員」「中学校の教職員」という意識が根強いことも感じられます。

 

(3)成果

 学校現場では、10年をかけて「小中連携から小中一貫教育へ」ゆるやかに移行しながら実践を積み重ねて来た結果、中学生の確かな学力向上・問題行動の減少、児童生徒の基礎的・汎用的能力の向上が見られています。

 また、自己肯定感の醸成、県立中・私立中への入学流出の減少、教職員の授業力向上等でも成果が見られています。

 

(4)課題

 小学生の学力や家庭学習習慣に課題が見られ、いわゆる「中一ギャップ(※)」の解消も劇的な効果は表れていません。教職員については、「小学校文化」と「中学校文化」の違いである「小中ギャップ」を意識する教職員も少なくありません。児童生徒交流や教職員の交流は、決して多くない傾向にあります。

 また、新しいこと取り組むことへの多忙感や改善しない問題行動等対応による徒労感、勤務時間終了後の生徒指導・保護者対応、部活動等による教職員の超過勤務の増加が心配されています。

(※)小学校から中学校に進級した際、学習や生活面での大きな環変化に適応できず、不登校やいじめが増加する現象。